こんにちはTANAKAです。今回は実際の体験でわかった「外壁塗装の塗料」について選び方をはじめ疑問に感じやすい部分を解説してみようと思います。
外壁塗装でもっとも重要といえるのが「塗料選び」です。
私も実際に外壁塗装を行いましたが、とくに塗料素材の重要性についてはかなり勉強をして選びました。
そこで外壁塗装を体験してわかった塗料の選び方を中心に、塗料に関する疑問点などについて現場で職人に話を聞いてわかったことを紹介します。
外壁塗装で失敗しない塗料の選び方
私もこのたび初めて外壁塗装を経験しましたが、いちばん重要と感じたのが「塗料選び」でした。塗料素材の選び方によって費用も変わってきますが、それよりも長期的な視点で考えることが超大事であるとわかりました。
外壁塗装に使用される塗料には、私が思った以上に種類がありました。
だいたいの塗料素材による耐久性と価格はこんな感じ。
価格 | 塗料素材 | 耐久性 | 特徴 |
安い ↕ 高い | アクリル | 10年未満 | 車の上塗りに使われる。耐久性がなく外壁塗料としてはほとんど用いられない。 |
ウレタン | 柔らかく密着性に優れ光沢感のある仕上がりになる。ゴムのような弾力性がある。 | ||
ラジカル | 最大15年 | チョーキング現象・劣化・変色を抑える高性能な塗料素材。性能のわりにリーズナブル。 | |
シリコン | コスパに優れる塗料で透湿性が高く結露しにくい。塗料選びに迷ったらまず安心な素材。 | ||
ナノテク | シックハウス対策におすすめ。防火性・防カビ製が高く雨水で汚れが落ちやすい。 | ||
フッ素 | 最大20年 | 耐熱性・耐寒性が高く性能に優れるが価格がかなり高い。塗替え頻度削減におすすめ。 | |
光触媒 | 紫外線に当たることで汚れを分解する。雨水で勝手に汚れが落ちるので管理が楽。 | ||
セラミック | 最大25年 | 断熱・遮熱性に優れるうえ低汚染性のため外壁が汚れにくい。石材風デザインにできる。 | |
無機 | 鉱物を原料として有機物が入っていないため汚れにくい。また不燃性も高い。 |
このような塗料素材から選ぶことになりますが、全部からチョイスするわけではありません。
外壁塗装業者が取り扱っている塗料素材から選ぶことになり、取扱っている塗料素材というのは提携している製造メーカーによって種類が異なります。
塗料素材の選び方で、いちばん重要なのが「耐久年数」になります。
耐用年数の短い塗料素材ほど劣化しやすいため、つぎに外壁塗装を実施するまでの期間が短くなります。
外壁塗装という作業は塗料費用だけではなく「足場組み」「塗装技術料」もかかるため、外壁塗装を行う回数が増えるほど「足場費用」「技術費用」は同じ金額をさらに支払うことになります。
かなりコスパの悪い施工方法になりますので、余計な費用をカットするため最小回数に抑えることがポイント。
したがって塗料素材を選ぶときには価格(単価)がやや上がったとしても、なるべく高耐久の(長持ちする)塗料を選ぶほうが結果的にお得です。
また外壁塗装に使用する塗料というのは、外壁材との相性もあります。
外壁に使用される素材によって塗装可能な塗料が違ってくるため、ある程度限られた塗料素材の中から選ぶことになります。
さらに塗料の性質から紫外線カット効果、サビ(塩害)防止効果など住んでいる地域によっても選び方が変わってきますので、外壁塗装業者と綿密に話し合いながら希望する塗料選びを行うことが大切です。
やや話はズレますが、外壁塗装の塗料は「油性のほうがおすすめ」と聞くことがあると思います。
私もはじめは油性と水性であれば「油性」の塗料を選ぼうと思っていましたが、外壁塗装業者に詳しく聞いてみると、最近の塗料は性能が向上しており水性塗料でも性能は変わらないとのこと。
塗装完成後の見た目としても水性塗料のほうが自然な印象になるので、この辺りも外壁の塗料選びとして知っておかれるといいかもしれません。
また外壁塗装ではなくガルバリウム鋼板によるサイディングを希望される方もあるようですが、施工後の室内温度はかなり高まるようなのであまりおすすめではないようです。
ガルバリウム鋼板のサイディングをするのであれば高性能な塗料を使ったほうが居住性が高まる、また費用面においても高額にならないといったメリットがあるようです。
どうしてもサイディングをするのならガルバリウム鋼板を選ぶよりも、一般的なモルタルやレンガといった外壁素材を選ばれるほうがどうやらおすすめのようでした。
最後は話が逸れましたが参考までに。
外壁塗装の塗料は「ランク=耐用年数」
外壁塗装の塗料は安いほうがいいというのは誰でも同じ願望ですが、ただ金額の安さだけで選んでしまうと仕上がりや耐久性などに問題が生じやすくなるため要注意です。
基本的にランク=耐用年数と考えるのが適切で、金額もそれに比例しているのが外壁塗装の塗料です。
そこで私たち依頼側が考えるべきは「つぎに外壁塗装が必要となるまでの耐用年数」で、選んだ塗料素材によって外壁塗装をおこなう施工回数が大きく変わってきます。
先ほども少し触れましたが30年先までを見据えた場合、最高ランクの塗料を使って30年間維持するのか、安い塗料を使って10年ごとに3回施工するのかという違いが出てきます。
外壁塗装というのは1回の施工ごとに「仮設足場」「高圧洗浄」「技術料」が必要となるため、施工回数が増えるほど同じ費用をなんども支払うことになります。
もちろん予算との兼ね合いはありますが、ここは一度「長期的なスパン」で塗料を考えるのがおすすめ。
なるべく外壁塗装の施工回数を減らしてムダな費用を省くためにも、できればやや単価は高くなっても高品質な塗料を選んだ方が最終的にかかる金額は少なく済む場合も多くあります。
また外壁塗装に使用される塗料というのは、より高品質になるほどさまざまな「効果」も期待できます。
たとえば光触媒塗料などは太陽光に含まれる紫外線を化学反応させることで、外壁の汚れを自然と洗い流してくれる効果など。セラミック塗料であれば低汚染性によって、外壁に汚れが付着しにくくなる効果など。
このように高性能な塗料になるほどメンテナンスの手間が少なくなる傾向にあるため、長持ちするとともに美しい外観を保ちやすくなるといったメリットもあります。
単価の高い塗料になるほど結果的にコスパに優れる場合が多いので、外壁塗装の塗料は「ランク=耐用年数」をベースに考えて、さらに「塗料素材のもつ効果」も併せて選ぶことがおすすめです。
まとめ
今回は「外壁塗装の塗料」について選び方をはじめ、選ぶときの塗料素材における考え方(ポイント)などをご紹介してきました。
外壁塗装に使用される塗料の種類はたくさんあるので私たち素人は迷ってしまいますが、基本となる「耐用年数」を中心に考えることで選びやすくなるのではないでしょうか。
塗料費用(単価)だけで選ぶのではなく、塗装後の耐久性まで見据えたうえで考えるのがおすすめの選び方です。
また外壁塗装の塗料代には技術料も含まれます。
正しい技術を有している外壁塗装業者ほど技術料も高くなり、その逆として技術不足になるほど塗料代も安くなる傾向にあります。
外壁塗装業者のスタッフがどのような資格を有しているかについて、しっかりとチェックすることも適正な塗料代を考える上で重要なポイントになります。
ただ安い塗料代を求めるばかりではなく、その「裏付け」を探ることが大切。正しい技術を持っていながら塗料代が安ければ、私たちとしてもちろんそれに越したことはありません。
外壁塗装の塗料における考え方として、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
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