
外壁塗装は住まいを守るために欠かせないメンテナンスですが、決して安い買い物ではありません。だからこそ「少しでも費用を節約したい」と考える人は多いもの。
本記事では、外壁塗装で節約しながらも品質を落とさないための具体的な方法を、相場の理解から業者選び、タイミング、塗料の選定まで詳しく解説します。
無理なく費用を抑えるためのヒントを、ぜひご活用ください!
外壁塗装の費用相場と内訳を知る

外壁塗装を検討する際に、最も気になるのが「一体いくらかかるのか?」という費用の問題です。
相場を知らずに依頼してしまうと、必要以上に高い料金を支払ってしまうこともあります。
まずは、外壁塗装の全国的な相場や内訳を知ることで、正しく判断し節約につなげましょう。
外壁塗装の費用はどれくらいかかる?

外壁塗装の費用は住宅の広さや使う塗料、立地条件によって大きく変動します。ただし一般的な目安を知っておくことで、相場からかけ離れた金額を避けることができ賢く節約できます。
塗料の種類 | 価格(㎡あたり) | 合計費用(目安) | 耐用年数 |
ウレタン塗料 | 1,800~2,500円 | 約60~75万円 | 7~10年 |
シリコン塗料 | 2,000~3,000円 | 約70~90万円 | 10~13年 |
フッ素塗料 | 3,000~4,500円 | 約90~120万円 | 15~20年 |
坪単価に換算すると、外壁塗装の費用は1坪あたり約2万~4万円前後が相場とされています。
自宅の延床面積に応じて、だいたいの総額を想定しておくと、見積もり時の比較に役立ちます。
延床面積(坪) × 坪単価(円) ≒ 塗装費用の目安
例:30坪 × 30,000円 = 約90万円
費用の内訳を理解しよう

外壁塗装の見積書にはさまざまな項目が含まれており、金額の妥当性を判断するには費用の内訳を理解することが大切です。
内訳を知れば、不要なオプションを見抜き節約のポイントも見えてきます。
- 材料費:塗料や下地処理材の価格。全体の20〜30%を占めます。
- 人件費:職人の作業賃。もっとも大きな割合を占め、40〜50%前後。
- 足場代:設置・解体含め約10〜15万円。
- 諸経費:養生、清掃、交通費、管理費などが含まれます。
材料費:約25%
人件費:約45%
足場代:約15%
諸経費:約15%
このように、単に「高い・安い」だけで判断せず、見積書の中身を細かくチェックすることで、本当に必要な工事にだけ費用をかけ、無駄を省いて節約することができます。
外壁塗装の費用を節約する7つの方法

外壁塗装の費用は家計にとって大きな出費となるため、どうにか節約できないかと考える方は多いでしょう。ここでは、外壁塗装で無理なく費用を節約するための実践的な方法を7つご紹介します。
それぞれの工夫により、見積額を抑えながらも品質の高い仕上がりを目指すことができます。
1. 複数業者から相見積もりをとる

外壁塗装の費用は業者によってかなり差があります。同じ施工内容であっても最大で20~30%以上の価格差が出ることもあります。
外壁塗装を検討する際は、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。
業者名 | 見積金額 | 内容の違い |
A社(専門業者) | 75万円 | 自社施工、保証5年 |
B社(リフォーム業者) | 92万円 | 中間マージンあり |
C社(ハウスメーカー) | 110万円 | ブランド力はあるが高額 |
2. 助成金・補助金制度を活用する

地域によっては外壁塗装に対して費用の一部を補助してくれる制度があります。これらを活用することで、賢く節約が可能です。
- 自治体によっては5〜20万円の補助金が出ることも
- 省エネ塗料や遮熱塗料が対象になるケースが多い
- 申請は施工前が基本。事前確認が必要
お住まいの自治体の公式サイトで「住宅リフォーム補助金」「外壁塗装 補助」などで検索してみましょう。
3. 費用が安くなる時期を狙う

外壁塗装は季節によって工事の混み具合が異なり、それに応じて費用にも違いが出ることがあります。閑散期に依頼することで、価格交渉がしやすくなる場合もあります。
● 梅雨明け直後(7月)
● 真冬(1月〜2月)
● 長期連休明け
需要が減るタイミングを狙えば、業者側も柔軟な見積を提示してくれる可能性が高く、結果的に節約につながります。
4. 必要以上に高機能な塗料を選ばない

外壁塗装に使用する塗料には様々なグレードがありますが、すべての家に最高グレードの塗料が必要なわけではありません。
家の立地や築年数に応じて、過剰な機能の塗料を避けることで費用を抑え節約が可能です。
塗料タイプ | 耐用年数 | 価格(㎡あたり) | おすすめ度 |
シリコン | 10〜13年 | 2,000〜3,000円 | ◎ バランス良好 |
フッ素 | 15〜20年 | 4,000〜5,000円 | △ 高性能だが高額 |
ウレタン | 7〜10年 | 1,800〜2,500円 | ○ 安価で短期使用に |
5. 外壁と屋根の同時施工で割安に

外壁塗装と屋根塗装を別々に行うと、足場代が二重にかかってしまいます。まとめて施工すれば足場を一度で済ませられるため、費用の節約になります。
- 足場代の相場は約15~25万円
- まとめて施工すれば約10万円の節約も可能
- 塗装の耐用年数を合わせることで、次回の工事時期も管理しやすい
6. リフォーム業者より専門塗装業者を選ぶ

リフォーム業者を通すと中間マージンが発生し、その分外壁塗装の費用が高くなります。直接契約できる専門の塗装業者を選ぶことで、大きな節約につながります。
見積書に「外注費」や「手配費用」が記載されている場合は、中間業者が関与している可能性があるため要注意です。
7. 自社施工業者を選ぶ

自社施工とは、営業から工事、アフターサポートまでをすべて一貫して行う業者のことです。中間コストを省けるため、外壁塗装の費用を抑えて節約できます。
● 価格の透明性が高い
● 担当者との連携がスムーズ
● 万が一の不具合にも迅速対応
見積もり段階で「自社施工かどうか」を確認することで、不要な費用を抑えた外壁塗装が実現できます。
✅ こちらも参考までに。
→ 経験してわかった!外壁塗装おすすめ業者ランキングベスト3選

節約を意識しすぎて失敗しないために

外壁塗装をできるだけ節約したいという気持ちは自然なことです。ただし、節約を意識するあまり、かえって費用がかさんでしまったという失敗談も少なくありません。
この項目では、ありがちな落とし穴を回避するために注意したいポイントを紹介します。
正しく節約し、無駄な出費を防ぐための知識を身につけましょう!
安かろう悪かろうに注意!
外壁塗装で「とにかく安い業者を選ぼう」としてしまうと、後になって後悔するケースがあります。

初期の費用が安くても、数年で再塗装が必要になるような品質の低い塗料や施工では、結果的に費用はかえって高くついてしまいます。
・説明があいまいで質問に答えない
・やたらと値引きを強調する
・保証内容が明記されていない
・契約を急がせてくる
外壁塗装は一度の工事で10年〜15年使うものです。
「今だけ安い」ではなく「長持ちして結果的に節約できる」ことが大切です。品質と価格のバランスをしっかり見極めるようにしましょう。
見積書は細かくチェックしよう

外壁塗装の費用は、見積書の内容次第で大きく変わります。見積書をしっかり読み解くことが、無駄な費用を見抜き、節約につながる第一歩です。
チェック項目 | 確認ポイント |
塗料の種類 | 製品名・グレードが明記されているか |
面積と単価 | ㎡数と単価が明示されているか |
諸経費 | 「一式」でなく内訳が書かれているか |
保証内容 | 年数や保証範囲が明確かどうか |
また、「一式」という表現が多用されている場合は注意が必要です。
費用の根拠がわからず、後から追加請求されるリスクがあります。見積書は細かくチェックし、不明点があれば遠慮なく質問しましょう。
同じ外壁塗装でも、見積書を細かく比較することで10万円以上の差が出ることもあります。
内容を理解し、納得のいく契約を目指しましょう。
見積もり相談時に使えるチェックリスト

外壁塗装を依頼する際に、「見積書の内容がよく分からない」「どこを確認すればよいの?」という声をよく耳にします。
見積もりは、内容をしっかり確認することで無駄な費用をカットでき、節約にもつながります。
ここでは、外壁塗装の見積もりを確認する際にチェックしておきたいポイントを、わかりやすいリストでご紹介します。
以下のポイントを確認することで、後悔のない契約と費用の節約につながります。
- しっかりとチェックを!
- ✅ 塗装面積と単価の記載があるか
塗装の費用は「㎡単価 × 面積」で決まるため、面積や単価の記載がない見積もりは要注意です。曖昧な見積もりでは正確な比較ができず、節約できるはずの費用がムダになることも。 - ✅ 使用塗料の種類とグレード
外壁塗装に使う塗料は種類やグレードによって価格も耐久性も異なります。製品名や塗料の種類(シリコン・フッ素など)がしっかり明記されているかをチェックしましょう。 - ✅ 足場代や諸経費の明細
「諸経費」や「一式」と書かれているだけでは、内訳が分からず、無駄な費用を見抜けません。足場代、養生、清掃など細かい項目が明記されているかがポイントです。 - ✅ 保証の有無と期間
外壁塗装には、塗膜保証などのアフターサービスがつくことが多く、保証期間の長さも重要です。費用だけでなく、保証内容も確認することで、将来的な節約にもつながります。
チェック項目 | 確認すべき内容 |
塗装面積と単価 | ㎡数と単価が明記されているか |
塗料の種類 | 製品名・グレード・耐用年数が記載されているか |
足場代・諸経費 | 個別に明細が書かれているか |
保証 | 保証年数と対象範囲が明確かどうか |
このように、見積もり内容をしっかりと確認することで、不要な費用を抑え、外壁塗装にかかる全体の費用をしっかり節約することが可能になります。
不明点はそのままにせず、遠慮せず業者に質問して納得のいく契約を心がけましょう。
まとめ

外壁塗装は正しい知識と工夫で、無理なく費用を節約することができます。特に相見積もりや補助金の活用、施工時期の見極めなどはすぐに実行可能です。
ただし「安さ」だけに注目すると後悔につながるケースも。
長期的に見て納得できる塗装を実現するために、本記事のポイントを参考に、自分に合った方法で賢く外壁塗装を進めてください!!!